Amazon Lightsail雑感
クラウドのメリットを享受できるほど規模の大きくないサービスにとっては手頃な価格や簡易化された管理でいまでも需要の大きいVPSにAmazonが参入したのは12月の事。アメリカ東海岸リージョンのサーバのみなので日本人にとってはまだまだ縁が薄いものでしたが、2017年4月のAWSSummitでついにアジアリージョンでのサービス開始を宣言していました。
Fantastic to hear that Amazon Lightsail is coming to the @AWSCloudSEAsia Singapore 🇸🇬 region #AWSSummit Singapore pic.twitter.com/ukrXm6PNHQ
— AWSonAir (@AWSonAir) 2017年4月11日
アジアに来るならば何かの機会に触る事があるかもしれないので、さっそく個人AWSアカウントでlightsail回りを適当に眺めてみました。何動かすと想定したとかは伏せて完全に雑感で。
インスタンス管理
Lightsail VPSはAWSアカウントがあれば借りる事ができるのですが、インタフェースは個人向けを意識したシンプルでモダンウェブっぽいデザインの専用のものです。AWSにありがちなあのずらっと並んだメニューとかはありません。
AWSアカウント作成時点でクレジットカードなどの情報は握られているので、どんなインスタンスが欲しいかとんとんと選んでいって1分でVPSのIPアドレスと鍵がもらえます。楽ちん。
EC2のようにAPI経由でインスタンスの増減や稼動を制御できるようになってますが、専用のSDKがあるわりにどこかでみたようなAPIドキュメントが流用してあったりしてEC2をIaaSとして使った事がないとちょっと理解しにくそうな印象。そしてネットワーク周りがだいぶバッサリと消えている気が。はっきり言えば機能制限版EC2なのではないかと。
初期イメージ
ここは最高です。Amazon Linuxではない普通のLinuxが使えます。VPSですから常人が管理できないディストリビューション置かれても困りますしね。
AWSとしての機能
請求はAWSのものと統合されており、完全に同じ事が行えます。CloudWatchで請求額監視もばっちり。ただしそれ以外、通信量だったりCPU使用量だったりは分けられていてWebインタフェースだとどこで確認できるのやらわかりません。APIならGetStatisticsがあるのでおそらく確認できるのでしょうが、ライトユーザに必要なさそうなものは徹底的にWebインタフェースから除いている感じです。
ネットワーク的にも既存のEC2インスタンスとつなぐ事は難しく、やっぱり別物扱いさせたい、クラウドちっくな要素はEC2でやれという事みたいですね。
まとめ
クラウドが透けて見えるけれどあくまで単体VPSとして使わせたいという意思が伝わります。数台のサーバを使いたいだけでEC2慣れしてないならサーバのネットワーク距離的に日本のサービスで良さそうだし、それを越えるならやっぱりEC2なりなんなりのIaaSを検討するべきなのでしょう。